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違いを認めていくということ

先日のお見合いのケースですが、お二人共同じ理由でご縁がありませんでした。その理由というのが、「インドア派の○○さんとアウトドアが好きな私とはタイプが違うようです」ということでした。                          このように、お互いのタイプが違う・趣味が違うなどの理由でお断りするケースは多々ありますが、理由としましては全く問題はありません。

ただ、長年結婚相談所のカウンセラーとして感じていることは、短時間(1~2時間程度)の会話で『違う』と感じてその先に進まないケースが多いことが残念な気がします。

一般的にお見合いは短時間の会話で次の段階に進むか否かを決めることが多いと思いますが、大半のケースは「よくわからない」というのが実情のようです。                そこで、お見合い時に立ち合いができる場合は、私から『お見合いは一般的に1~2時間(コロナ禍は1時間程度)で終わるケースがほとんどです。そして、即日にはお返事をしていただくことになります。大半は「よくわからない」と感じられる方が多いので、「絶対無理!」でない場合は交際を希望されたほうがよろしいかと思います』とお二人に伝えるようにしています。

もちろん、あくまでもお返事を決めるのはご本人ですから、こちらから強制するものではありません。

以前、何度かお見合いされた方で一度も交際にすすめていなかった方が、「最初にお見合いした方が一番よかった。断らなければよかった・・」と仰る方もおられました。

“違い”を考える

私たちは幼いころから“違い”について体験しています。    顔・体型、能力、住む環境、家族の職業等々・・自身でも認識し、他者からも指摘される経験は誰にでもあることです。

少し前、不可解な文字を目にしました。          【親ガチャ】という言葉が若い人の中で定着しているというのです。                           ※(親ガチャは、SNSの普及で他人の私生活の良い面が見えるようになったことで、羨望する他者との遺伝的要因(生まれ)と環境要因(育ち)の違いを「努力では挽回できない差」と“ガチャ”に例えた日本のインターネット上の俗語)

SNSなどで、若い方を中心に「#親ガチャ外れた」という投稿があることに、何とも言えない複雑な心境になります。

情報があふれている現状においては、自分と他者との違いに気づく場面は沢山ありますし、反対に他者との違いを隠すように自分を偽って表現できる場面(SNS等)も沢山あります。

近年のコロナなどの禍、破滅的な自然災害、ロシアとウクライナの戦争に起因する経済の低迷等、今を生きる私たちにダメージを与える要因は沢山ありますが、このような中においても私達は生きていかなければなりません。               心配しすぎかもしれませんが、今後もさらに困難が増していくかもしれません。一人では生き残れませんが、誰かと繋がって生き延びていくことはできるかもしれませんし、そうしなければいけない気がします。

このような世の中で、少しでも人と人が繋がるようになるには、共感性を持つことが大事になるのではないかと思います。簡単に言いますと他者への思いやりを持つことが大切なのではないかということです。

他人との“違い”を認めず目を背けたり排除し続けると、いつまでも自分という人間が見えてこない気がします。そして、相手のことも見えてこないかもしれません。             他人との違いを認め、理解しようという努力で自分自身が見えてくることもあるのではないでしょうか。そして、相手のことも見えてくることがあるかもしれません。

こういった努力が共感性を生むような気がしています。

個性を大切にする時代でもありますが、それならば、個々の違いを認めつつ共感し人と人が繋がっていく努力をしていきたいですね。

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