私は健康のため、雨の日以外は毎朝散歩を続けるようにしています。
しんどくなってくると、途中で止めたい気持ちになることがありますので,そんなことにならないようにとの思いでいつもウチのオクサンと一緒に歩くようにしています。 ところが、そのことに関して最近私にはちょっとひっかかることがあります。
それは散歩の際は、いつもオクサンの方が私よりちょっと前の方を歩いていくことです。
身長は私の方が10~15センチ?程高い筈なので、身長の差に見合った分だけ私の方が脚も長い筈。ところが一緒に歩くとどういうわけかいつも私の方が置いていかれます。
どうしてだろう?と不思議に思ってよくよく観察してみると確かに私の方が脚は長いし、歩幅も特別彼女より短いわけではありません。それなのにどうして?ということで彼女の後ろから付いて行ってもっとじっくり観察すると、あることで大きな違いがあることがわかりました。それは脚の回転数です。ちょこまか ちょこまかと足早に歩いていく彼女の回転数の多さには、とてもじゃないけど太刀打ちできません。
それでも以前は自分の歩くスピードが遅いなんて感じたことは一度もありませんでした。姉に聞いてみても小さい頃から私のことを我が弟ながら歩くのが早いなあと感じていたとのこと。
山男で健脚を誇っていた筈の私がどうして?と最初の内は信じられなかったのですが、ここ最近の歩く距離をチェックしていくと悔しいけど歩くスピードが遅いというのは間違いではなくどうやら現実だったようです。
私と彼女との年齢差(?)からしてこれは抗い(あらがい)ようのない現実みたいでした。オクサンに対しては、悔しいので素直にその違いを認めてはいませんが、今の私にできるのは、その差を広げられないようゼイゼイいいながらも必死でついていく位です。

そもそも夫たる私が、妻たる彼女に体力で引けを取ること自体が常に九州男児(爺?)たることを誇りにしている私としましては屈辱以外の何物でもありません。 しかし、人間である以上誰にでも老いというものは必ずくるものなんだからいい加減諦めろよと自分に対しては言い聞かせてはいます。それにこれも認めるのは嫌なのですが、日頃小生意気な彼女が自分の前方を短い脚でそれこそちょこまか ちょこまかと歩く様は正直非常に可愛らしいので、私としましては嫌いではありません。
そんなこんなの私達の散歩騒動。そもそも私達が散歩を始めたのは今の住所に引っ越してきて直ぐだったように思いますが、正確な時期については正直よく覚えていません。
この時も二人で一緒に歩くことから始めだしたのですが、その内いつからだったかオクサンが股関節を患った為、オクサンだけは途中でいったん散歩をリタイアし、その後は私一人で歩くようになりました。
私一人での単独行が2~3年位続いたかと思いますが、その後何かをきっかけに再び二人連れだっての散歩が始まり、現在にいたっています。
散歩コースは我が家を起点に4つのコースに分けていています。スズメや鳩などの小鳥の飛び交う森の中を歩いていますので、空気はきれいで可愛い鳴き声が響き渡っていますので本当に心が癒されます。

そして二人で連れだって歩くことのメリットは一人だとサボりたくなるような時があっても途中でやめると何というか相手に負けた気がするので、お互いに意地を張り合って決して途中で止めないという事位でしょうか。
それでも理由はともかく、この散歩がお互いの健康にとってプラスであることは間違いないようですし、夫婦で非日常的な森の中の散歩を楽しめるということは過去に味わったことのない幸せなひと時です。
これから後も、二人が健康である限りはいつまでもやり続けていこうと思っています。(哲)